海外で注意すべき感染症 破 傷 風

破 傷 風

※海外だけではなく国内でも感染の可能性はあります。

病原体
破傷風菌が出す神経毒素

潜伏期
通常は3~21日
*潜伏期間が短いほど致命率は高い

感染経路
土壌の中に存在し、主に傷口から侵入
ブタ → 蚊 → 人
*嫌気性菌(空気を嫌がる)なので、空気に触れない土の中に存在。
*人から人への感染は無い。

主な症状
特徴的な症状は筋肉のこわばり。
初期(第一期)では、顎や首筋の筋肉が張り、口が開きにくくなる。
嚥下障害や寝汗や歯ぎしりなどがみられる。
次いで(第二期)開口障害が強くなり、破傷風顔貌(ひきつり笑い)
が見られる。
さらに進行(第三期)すると、全身の弓なり緊張(後弓反張)が見られる。
軽快(第四期)に向かう場合は、全身の痙攣は消失。
諸症状は徐々に良くなる。

予後
致死率 20~50%
症状が発症して全身痙攣に進行するまでの期間が短い(48時間以内)程予後が悪い。
*新生児破傷風は国内では1996年から報告がない。

予防
予防接種
破傷風トキソイドワクチンの接種

その他
怪我をしないように注意する。
怪我をした場合は傷口を清潔な水できれいに洗い流し、消毒する。
破傷風菌は空気を嫌がるので、傷口はなるべく塞がないようにして、医師に診てもらう。
不衛生な医療機関は避ける。
不衛生な施設などの利用は避ける。

治療
破傷風免疫ヒトグロブリンの血清療法

☆予防接種の詳細 ⇒ 日本脳炎ワクチン

■海外で注意すべき感染症 項目一覧
A型肝炎
黄 熱
狂 犬 病
ジフテリア
日本脳炎
破 傷 風
ポ リ オ
B型肝炎
麻 疹


参考文献
 インターネット
  厚生労働省検疫所
   http://www.forth.go.jp/index.html
  国立感染症研究所
   http://www.nih.go.jp/niid/ja/
  ウィキペディア

 書籍
 「よくわかる微生物」医学芸術社
 「ナースのための感染症対策マニュアル」文化放送ブレーン
 「医学大辞典」医師薬出版株式会社