インフルエンザに罹ったら

医 療 機 関 を 受 診

寒い時期に急な発熱(高熱)が見られた場合は、早めに医療機関で
診てもらった方が安心です。
インフルエンザウィルスの検査結果は、その日のうちにわかります
ので、早めに診断を受け、早めに治療することが大切になります。
インフルエンザが疑われる時期は、安易に市販薬を使用せず、医療
機関から出される薬を使用されるほうが安全です。
特に解熱剤は注意が必要です。


病 院 へ 行 く 目 安

高齢者の場合は熱がそんなに高くなくても、インフルエンザや肺炎
に罹ってる場合もあります。寒い時期に37度以上の熱があった場合
は早めに受診したほうが安心です。

持病のある方、特に肝臓、腎臓、心臓に病気を持っている方や、
高血圧、糖尿病などの疾患を持っている方は、早めに受診された方
が安心です。

食欲があり、食事や睡眠、休養などで症状が軽減していれば、様子
を見てもいいと思いますが、咳や微熱が2週間以上続いたりした
場合は、受診をお勧めします。


飲んではいけない薬とは?

○解熱剤使用についての注意
インフルエンザの熱では、安易に解熱剤を使用すると急性脳症など
を合併する場合もあります。
インフルエンザ脳症との関係が指摘されている解熱剤がありますの
で注意が必要です。
特に小児の場合は避けます。

○インフルエンザに罹っている時には避けたほうがいい解熱剤は?
代表的なものが、
サリチル酸解熱鎮痛薬、ジクロフェナクナトリウム、メフェナム酸
です。
サリチル酸(一般名)
(商品名)アスピリン、バファリンなど

ジクロフェナクナトリウム(一般名)
(商品名)ボルタレンなど

メフェナム酸(一般名)
(商品名)ポンタールなど
上記以外にもたくさんの商品名があります。

○その他の注意することは?
別の人に処方された薬や、以前処方された薬の使い残しの服用は避
けます。。
市販の解熱鎮痛薬の一部にはアスピリンなどのサリチル酸系の解熱
鎮痛成分を含んだものもありますので、インフルエンザが心配な
時期は早めに受診して、安易に服用しないほうが安全です。


発 熱 時 の 対 処

寒気や悪寒戦慄(寒さによる震え)などがある場合は体を温めます。

●体の温め方のポイント
軽い布団や毛布をいつもより2~3枚多めにかけます。
それでも寒そうな場合は、電気毛布や湯たんぽ、電気アンカ等を
取り扱いに注意して使用します。
湯たんぽや電気アンカなどを利用する場合はやけどをしない様に
体から離して下さい。たとえ温度は低くても、長時間体に触れて
いると、低温やけどを引き起こす危険がありますので、体から必ず
離して下さい。
子どもは体を良く動かすので、電気毛布のほうがより安全だと思い
ます。
部屋を温かくします。
暖房を入れる場合は換気と湿度に注意。

★40度近くまで熱が急に上がる場合は、手足の先が冷たくなり、
体の震えがなかなか止まらない場合もあります。体の震えが止まる
まで30分から1時間かかる場合もありますので、慌てないで下さい。

●寒気が治まったら?  
しばらくすると寒気・震えも治まり手足が温かくなります。
頬に赤味がさしてきて気分も良くなります。
すぐに電気毛布や湯たんぽ、掛け物などを取り除き涼しくします。
取り除いてから30分以上経過してから熱を測ります。
電気毛布やアンカなどを取り除いた直後に測定した場合は、実際の
体温より高くなるためです。
本人が嫌がらなければ、体を冷やします。

●効果的な冷やし方 
効果のある冷やし方は頸部(頸動脈の辺り)、太ももの付け根、
わきの下などにある動脈の部分を冷やすと効果があります。

体温は大動脈を流れる温度を表しています。
太い動脈が流れていて冷やしやすい部位が上記の動脈です。
冷やされた血液の量が他の場所よりも多いためと、冷やされた
血液が早く全身に流れてより効果が高くなります。
本人が気持ちがよければ額や後頭部などを冷やしても問題はあり
ません。後頭部を冷やす時は肩を冷やさない様に注意します。
冷やすときは直接肌に触れないように氷嚢や氷枕などをタオルや
ガーゼなどで覆ってから冷やします。

解熱時には汗が出てきます。汗を出すことにより熱を放散します。
水分が足りないと解熱し難くなります。

●水分補給
高熱が続くと脱水症の危険が高くなります。
脱水を防ぐには、水分や電解質などの補給が大切です。
スポーツドリンク、リンゴジュース、重湯、葛湯、野菜スープなど
塩分、糖分、でんぷん質を含んでいる水分を補給することが大切です。

★体温が高いと消化吸収が悪くなるため、油の多いものや乳製品は
避けます。



そ の 他

解熱剤は、処方された薬を処方通りに使用します。
乳幼児の場合であれば、坐薬やシロップなどが処方されるケースが
多いと思います。
頓服で処方されることが多いと思います。


◆メモ◇~~~~~~~~~~

頓服とは?
症状が出た時に使用する薬。
例えば、熱が38度以上の時、痛みが強い時などに使用し、
時間は決まっていません。

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続きはこちらです→ 具体的な対策




◇参考文献
インターネット
厚生労働省HP内
インフルエンザの基礎知識
http://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/file/dl/File01.pdf
今冬のインフルエンザ総合対策について
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/influenza/
インフルエンザ(総合ページ)
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/infulenza/index.html
インフルエンザに関する報道発表資料
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou01/houdou.html
インフルエンザ予防のために~手洗い・マスクのススメ)
http://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg7362.html?t=46&a=1
マメたろうとインフルエンザ(キッズ向け)
http://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg7361.html?t=46&a=1
インフルエンザ対策の啓発ツール集
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/keihatu.html
インフルエンザQ&A
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/qa.html
新型インフルエンザ対策関連情報(厚生労働省HP内)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/index.html
インフルエンザ脳症ガイドライン
http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/hourei/2009/09/dl/info0925-01.pdf

国立感染症研究所ホームページ内
『インフルエンザ流行レベルマップ』
http://www.nih.go.jp/niid/ja/flu-map.html

書籍
最新医学大辞典(医歯薬出版株式会社)