海外で注意すべき感染症 狂犬病

狂 犬 病

☆日本では1957年以降国内での発生はない。
2006年にフィリピンで犬に咬まれ、帰国後発病し死亡した事例が2件。

病原体
狂犬病ウィルス
☆人から人への感染は、角膜移植や臓器移植以外は報告されていない。

潜伏期
10日から数年 通常1~3カ月
☆病原体が侵入した部位により、大きく差がある。
脳組織に近いほど潜伏期間は短い。

感染経路
感染した犬、猫、コウモリなどの哺乳類から感染。
唾液中にウィルスが排出される。
咬まれたり、傷口や目、口などを舐められたりして病原体が侵入。

主な症状
初期は、発熱、頭痛、倦怠感、悪心、嘔吐、咽頭痛、空咳など。
咬傷部位の疼痛とその周辺部位の感覚異常など。
症状が進むと、痙攣、嚥下困難、幻覚、大量のよだれ。
さらに進むと、昏睡、呼吸停止で死亡。
特徴的な症状として、音や光に敏感になる。
液体を飲むと喉の痛みや、筋肉が痙攣し
て非常に苦しむことから、水を怖がるようになる恐水症状(水を怖がる)や、風
を怖がる恐風症などが急性期には出現。

予後
発病するとほぼ100%の確率で死亡。

予防
予防接種
狂犬病ワクチン

その他
むやみに動物に手を出さない。
動物に咬まれたら、すぐに傷口を清潔な水と石鹸などで洗い流し、消毒薬があれ
ば消毒して、出来るだけ早く医療機関に行く。
ウィルスに曝された危険があった場合は狂犬病と破傷風のワクチンを接種。

☆予防接種の詳細⇒狂犬病ワクチン

■海外で注意すべき感染症 項目一覧
A型肝炎  黄 熱  狂 犬 病
ジフテリア 日本脳炎 破 傷 風
B型肝炎  ポ リ オ  麻 疹


参考文献
 インターネット
  厚生労働省検疫所
   http://www.forth.go.jp/index.html
  国立感染症研究所
   http://www.nih.go.jp/niid/ja/
  ウィキペディア

 書籍
 「よくわかる微生物」医学芸術社
 「ナースのための感染症対策マニュアル」文化放送ブレーン
 「医学大辞典」医師薬出版株式会社