室内で仕事をする人の健康管理

 室内労働の健康への影響


文明病と言われる病気が増加している現代、もう一度自分の体や生活を
点検してみませんか?

現代では室内での労働が増え、屋外て過ごすことが少なくなってきています。
パソコンやスマホなどの普及で屋内で過ごす時間が、ますます長くなっ
たような気がします。机に向かって
いる時間や目を使う時間も増え、知らず知らずのうちに精神的にも肉体
的にもストレスが溜まり健康を害し
ている様な気がします。

医学の知識や技術は進んでいるのに病気は増加しています。アレルギー
喘息、花粉症、心身症、うつ病、適応障害、高齢化に伴って増えてくる
高血圧や糖尿病、高脂血症、ガンといった生活習慣病も、文明病の一つ
であるといわれています。
文明病と言われる病気が増加している現代、もう一度自分の体や生活を
見直してみませんか?


  一日の多くを室内で過ごすことで、健康への悪影響は?


●運動不足になりがち。

●自然の日光を浴びることが少なくなると、ホルモンなどのバランスが崩れ
やすくなる。

●外気に、直接触れる事が少なくなる為、自然に備わっている体の機能、
特に自律神経の働きが鈍くなり易い。


 運動不足による健康への悪影響


◇体への弊害
運動が不足すると、筋肉を使うことが少なくなります。
即ち筋力の低下をまねきます。
血液循環に関する主な筋肉の働きは、溜まった血液を心臓に送り返すポンプ
の様な役割りを果たしています。その為、筋力低下は、各組織に溜まった血
液の環流を悪くすることになります。運動不足になると、血液の循環が悪く
なり老廃物が溜まりやすくなります。そうなると様々な症状、例えば肩こり
腰痛、冷え性などの症状が出やすくなります。

◇対処法は?
●とにかく筋肉を使うこと。
体を動かせば知らず知らずのうちに、室内の仕事でも筋力はつきます。
☆筋肉を使うことで熱が生産され、免疫力も高まるといわれています。

血液が特に溜まりやすい部位は、下肢なので、足を使うことが大切になります。

●リズミカルな運動。
例えば、早足で歩く、ゆっくりとしたジョギング、腹式呼吸などがより効果的。
※リズミカルな運動はセロトニンというホルモンを増加させる様です。

★セロトニンの働き
脳内の神経伝達物質のひとつで、精神を安定させる作用。不足すると感情の
抑制が効き難くなったり、うつ病になりやすい等ともいわれている様です。

●一日15分~30分以上は屋外で太陽を浴びて運動する。
散歩でも十分。
※ベッド上や車椅子などで日常生活を送ることが多い方は、筋肉を温めなが
らのマッサージや、手足の上げ下げ、物を掴んだり持ったり等、細かい動作
を繰り返すことで、筋力低下や血液のうっ滞を防ぎます。


 太陽の光の大切さ


◇太陽光の働きは?
●太陽光の中の紫外線を皮膚にあてることによって、ビタミンDが体内に
作り出され、カルシウムやリンの吸収を促し骨などを丈夫にする。

●太陽光線にも含まれている遠赤外線の働きで、体を芯から穏やかに温める
ため、身体をリラックスさせるといわれています。

●身体がリラックスすると副交感神経が優位に働いて、脳のアルファ波が
出やすい状態になる様です。ストレスやイライラが取れて精神が安定し、
思考能力が向上します。
アルファ波がでると、免疫力や自然治癒力が向上することが、確認されているようです。

●太陽の光の働きは、メラトニンを夜間に増加させる。
太陽光は曇りの日でも15000ルクスの明るさ。
2000ルクスは必要な様ですが、人工的な明るさはせいぜい1500ルクス。
衛生面においても、乾燥、殺菌、防カビなどの働きがあります。

★メラトニンについて
夜の自然な睡眠を促進。
時差ぼけにも効果がある。
加齢と共にメラトニンの量は減少。


◇太陽の光を適度に浴びましょう!
●一日15分~30分以上 日光浴。
●散歩など


余談です・・・
私の子供の頃は、お爺ちゃん、お婆ちゃん達が縁側で日向ぼっこを
している光景を良く目にしました。目を覚ましているのか眠ってい
るのかよくわかりませんでしたが、気持ち良さそうに目を閉じて一日
を過ごしていた様な気がします。



 外気の大切さ


◇外気の効用
●外気に触れることで皮膚や気道の粘膜が刺激され、気温の変化に適応する
からだをつくる。

●季節の変化、気温の変化を直接肌で感じることにより、自律神経(交感神
経と副交感神経)のバランスが保たれる。

★交感神経と副交感神経
交感神経と副交感神経の刺激の差が大きいと自律神経の調節が上手くいくと
いわれている。
季節の自然な温度差は、冷暖房の室内と外気温の温度差とは違い、体を徐々
に慣らした気温の変化であるため、急激な気温の変化に伴うストレスを和らげる。
現代ではエアコンの普及で、一年を通して温度差の小さい環境下で過ごす
ことが多くなっているため、自律神経への刺激が少なくなっている様です。

★自律神経とは?
内臓や血管などの働きを調整して、体内の環境を整える神経です。
私たちの意思とは関係なく動いています。
副交感神経は体にエネルギーを蓄えるようにして働き、交感神経は
エネルギーを発散するように働いています。



余談です・・・
私の子供の頃は、雨以外は殆ど外で遊んでいました。
紫外線も全く気にすることなく、思いっきり太陽を浴びて野や山を走り回り、
夏は近くの川で泳いだりしていました。
当時は自然が遊び相手でした。




参考文献
 インターネット
  ウィキペディアHP内
  https://ja.wikipedia.org/wiki/メラトニン
  https://ja.wikipedia.org/wiki/セロトニン
  https://ja.wikipedia.org/wiki/自律神経系