細菌性の食中毒 黄色ブドウ球菌

特 徴

食品の中で菌が増殖した場合に、毒素(エンテロトキシン)を産生
する。
この毒素は熱に強い為、通常の加熱では破壊されない。
*菌自体は熱に弱い。

潜伏期間が短い。
症状が急に現れる。


存在している場所

人、哺乳動物、鳥類など。
人の場合は、皮膚、鼻、咽頭、口腔内、腸管内、傷口など。


感 染 経 路

手指や汚染された食品を介して、経口感染。
主な原因食品としては、折詰め弁当、おにぎり、ケーキや団子類が
多い。


発生しやすい時期

6月から9月


潜 伏 期

30分から6時間 平均3時間


主 な 症 状

嘔気、嘔吐、腹痛、下痢。 
症状が急に現れる。
熱は無いことが多い。
吐き気、嘔吐が激しいのが特徴。
毒素量によっては、ショック症状を伴うこともある。


経 過 ・ 予 後

予後は良好で、軽い場合は数日(1~2日程度)で治る。
稀にショック症状。

*小児や高齢者、抵抗力の低下している方、病人などが感染した
場合は重症になり易い。


治 療

重症例では入院し、補液や対症療法。
特別な治療薬(抗生剤など)はない。


予 防

調理前にしっかり手指を洗う。
傷がある場合はなるべく調理は避けるか、ゴム手袋等で保護する。
調理時は髪の毛や唾液などが食品に入らないように、帽子やマスク
を着用する。
菌を増殖させないように、10℃以下で保存。
調理後はなるべく早く食べる。



  食中毒 項目一覧


◇参考文献
インターネット
国立感染症研究所感染情報センターHP内
感染症の話(ブドウ球菌食中毒)
http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k01_g1/k01_13/k01_13.html
食品安全委員会HP内(黄色ブドウ球菌)
http://www.fsc.go.jp/sonota/staphylococcus.pdf
厚生労働省HP内(正しく知ろう食の安全)
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/kodomo/dl/02.pdf
農林水産省HP内(黄色ブドウ球菌)
http://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/foodpoisoning/f_encyclopedia/staphylococcus.
aureus.html